現在もヘルスケア関連企業に会社員として籍を置き、健康診断データや診療情報の分析などに携わっています。その会社が上場した際にストックオプションを得たことが一つの転機となり、「この資金で、自分で何か商売を始めてみたい」という想いが強くなりました。
ゼロから事業を立ち上げるよりはフランチャイズが良いと考え、いくつかの買取店を比較検討しました。最終的に「おたからや」を選んだのは、業界No.1の店舗数という点に加え、過去のキャリアと通じる部分があると感じたからです。実は新卒の頃、宝飾品や着物などを販売するBtoCの営業を経験していました。 形は違えど、その経験が活かせるのではないかと考え、2022年におたからやに加盟し「おたからや上池台店」を開業しました。
オープン当初は広告宣伝に力を入れ、幸先の良いスタートを切ることができました。しかし、広告費を増やせばもっと伸びるだろうと考えた月は、逆に大きな赤字を計上してしまったんです。この経験から、感覚ではなく「データに基づいた判断」がいかに重要かを痛感しました。これは、現職のヘルスケア企業で日々データ分析に携わっている経験とも重なるところです。
それ以来、広告戦略は特にデータ重視で進めています。例えば、新聞折り込みは反応率がデータで見て悪化したため、現在は行っていません。代わりに注力しているのがポスティングです。分析してみると、うちの店は半径1km圏内からのお客様が99%を占めることが分かりました。一方で、新聞購読率は年々下がっており、折り込みチラシが届かない方も多い。そこで、この1km圏内に絞ってポスティングを行うことで、新聞を取っていない方にもアプローチでき、かつ効率的に情報を届けられると考えたのです。この戦略に変えてから、安定した集客につながっていると感じています。
実は、過去に別のエリアで2店舗目を出店した経験もあります。しかし、その店舗はなかなか軌道に乗せることができず、最終的には他のオーナー様にお譲りすることになりました。立地や自分の経営力など、多くの学びがありましたが、この経験から次はドミナント戦略で、この上池台店の近くに出店しようと考えるようになりました。