2025.05.15

経験を力に新天地を拓く
新聞販売店主の買取業奮闘記

折込激減からの転身 縁ある地で掴んだ新たな道

以前は新聞販売店に会社員として勤務しており、その後、経営者として独立し自身の新聞販売店を運営していました。新聞販売事業は、購読料と折込広告が収益の柱でしたが、2020年のコロナ禍で状況は一変します。飲食店の休業などが相次ぎ、主要な収入源であった折込広告が激減。一時は収入が従来の3分の1ほどにまで落ち込み、事業継続に強い危機感を抱きました。

そんな状況下で、「おたからや」のフランチャイズ募集の営業電話をいただいたのです。当時、他の事業展開も模索していた折であり、このお話は渡りに船でした。「これは千載一遇のチャンスだ」と直感し、加盟をほぼ即断いたしました。
実は、1店舗目として開業した現在の物件は、新聞販売店を経営していた頃からその存在を認識していました。自身の新聞販売店とは目と鼻の先にあり、かねてより「ここに新しい店舗ができるのだな」と注目していたのです。土地勘はもちろん、地域のお客様の動向もある程度把握しており、何よりも既存の事業拠点と近接している点は大きなアドバンテージでした。これらの要素が複合的に作用し、この場所での開業に迷いはありませんでした。

地域を知るは新聞業の強み 独自の広告戦略で切り拓く活路

買取業界は全くの未経験分野であり、事業を開始した当初は、まさに暗中模索の日々でした。自分でも「よくこれで事業が回っているな」と感じるほどで、本部の研修に参加した際には、自身の知識不足を痛感し、ある種の気後れを感じたことも事実です(苦笑)。困難を苦労と感じる暇もないほど、無我夢中で業務に取り組んでいたというのが正直なところです。しかし、未経験であるからこそ、吸収できることは無限にあり、成長の余地は大きいと確信していました。
幸い、店舗の立地にも恵まれ、多くのお客様にご来店いただき、徐々に経営も安定軌道に乗りました。その勢いをもって2店舗目を出店しましたが、こちらは事前の市場調査や分析が十分でなかったことを痛感させられる結果となり、約1年半で閉店という結果に終わってしまいました。この経験は大きな教訓となり、その後の店舗展開における慎重な判断の礎となっています。現在は、1店舗目の久里浜店と、3店舗目としてオープンした三崎街道店の2店舗体制で運営に注力しています。

広告戦略においては、まずは新聞販売店時代に培った地域マーケティングの知見を活かし、久里浜エリアの特性を考慮した上で、最小限の広告投資からスタートし、その反響を精密に測定・分析するという独自のアプローチを試みました。新聞販売店経営を通じて、周辺エリアの折込広告の動向や競合他社の広告出稿状況を詳細に把握していたため、費用対効果を最大化する一点集中の戦略が有効だと判断したのです。この経験は現在も活きており、定期的な情報収集と分析に基づいた的確な広告展開を可能にしています。

店舗運営は当初、私と妻で切り盛りしていましたが、半年ほどで新たに正社員を1名採用しました。そのスタッフとは開業当初から苦楽を共にし、今では店舗運営に不可欠な存在です。スタッフの育成に関しては、本部が提供する充実した研修プログラムを基本としつつ、日々の業務を通じた実践的な指導(OJT)を重視しています。私自身も未経験からのスタートだったからこそ、共に学び、成長するという姿勢を大切にしています。スタッフからの自発的な業務改善提案やアイデアは、店舗運営の質を高める上で非常に価値があり、積極的に採用し、チーム全体の財産として共有しています。

店舗運営において特に重視しているのが、お客様への接客姿勢です。この点でも、新聞販売店時代の経験が大いに生かされていると感じています。新聞の戸別訪問営業では、お客様のお宅に伺い、根気強くお話を聞いていただくことから信頼関係を構築していきます。そのため、お客様に対して威圧感を与えることなく、親しみやすさを感じていただけるような、温かみのある接客が自然と身についていると自負しています。この「お客様に寄り添う心」は、従業員にも浸透しており、店舗全体で安心感のある柔らかな雰囲気づくりを徹底しています。また、お客様に心地よく過ごしていただくために、店舗の美観や清潔感の維持には特に注意を払っています。リピーターとしてご来店くださるお客様も多く、その方々との継続的な関係を大切にし、過去の会話やご要望を踏まえたきめ細やかな応対ができるよう常に心がけています。

「フランチャイズ被害者の会」のブログにつきましては、率直に申し上げて、事業がうまくいかなかった方々の一方的な意見が散見されるように感じています。もちろん、様々なご意見があることは承知していますが、実際に事業を運営している立場としては、根拠の曖昧な情報で業界全体のイメージが損なわれることは決して看過できません。お客様からもごく稀に「こんな情報があるようだ」とお声がけいただくことはありました。しかし、大半のお客様はそういった情報に惑わされることなく、目の前の私たちのサービスを信頼してくださっていると感じています。

真贋と市場を読む 買取ビジネス無限の面白さ

この仕事に携わる中で年々強く感じるのは、買取ビジネスの奥深い魅力です。貴金属や高級時計といった、時として資産や投資対象ともなり得る「本物」の品々を日常的に扱えること、これらの品々に関する専門知識を深め、国内外の経済動向や為替の動きにもアンテナを張り巡らせながら仕事に取り組む日々は、非常に刺激的です。お客様からお預かりした大切な品物の価値を正確に見極め、ご納得いただける価格をご提示する。そして、その品物を最適な市場で、最適なタイミングで売却する。この一連のプロセスには、深い洞察力と的確な判断力が求められ、まさに経営者としての腕の見せ所だと感じています。

日々、真贋を見極め、価値を見出す。その経験を通じて磨かれる「目利きの力」は、一朝一夕には身につかない、まさに専門性と経験の賜物です。世界情勢の変動が品物の価値に影響を与えることもあり、常に学び続ける姿勢が不可欠ですが、それこそがこの仕事の醍醐味であり、尽きることのない面白さだと確信しています。これからも、お客様との出会いを大切に、一つひとつの品物に込められた想いに寄り添いながら、買取業のプロフェッショナルとして真摯に仕事に向き合ってまいります。

おたからや三崎街道店 
オーナー 増田 太地


2006年~ 新聞販売店を経営
2020年~「おたからや」に加盟
2025年5月現在、神奈川県内で2店舗経営
2006年~
新聞販売店を経営

2020年~
「おたからや」に加盟

2025年5月現在、神奈川県内で2店舗経営

おたからや三崎街道店のURLはこちら

https://kurihama-ten.originality-otakaraya.net/


インタビュー日:2025/04/25
インタビュアー:株式会社いーふらん
広告戦略本部 広報 原 七海

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