40年近く、宝石や時計を販売する小売店に勤務していました。実家が時計屋だったこともあり、高校卒業後は専門学校で時計のオーバーホールや宝石鑑定の技術を学び、そのまま業界一筋でキャリアを重ねてきました。
独立の直接のきっかけは、57歳の時ですね。何か明確にやりたい事業があったというよりは、先に会社を辞めてしまいまして(笑)。さて、これから何をしようかと思案していたところ、昔からの知り合いであるショッピングセンターの理事長から「空いている場所があるから、何かやるなら貸すよ」と声をかけてもらったんです。
ですから、事業内容より先に物件が決まるという珍しいスタートでした。この限られたスペースで何ができるか考えたとき、以前の販売経験から、これからの時代は物をお客様に買っていただくより、お客様が使われなくなった物をお買取する方が、より社会的なニーズがあるのではないかと考えたのです。
そこで買取業での独立を決意し、情報収集を始めました。最初は、他の買取業者さんの話を聞きに行ったのですが、事業を始めるには相応の初期投資が必要であるなど、いくつかのハードルを感じていました。そんな中、妻から「一社だけでなく、他の会社の話も聞いてみた方がいいんじゃない?」と後押しされ、次にお話を聞いたのが「おたからや」でした。そこで当時担当だったSVの方の熱意と勢いに圧倒され、加盟を決断。その後の展開は非常にスピーディーで、お話を聞いてからわずか2ヶ月後には1号店をオープンしました。
40年のキャリアで辿り着いた、社会貢献と事業を両立させる経営哲学

時計・宝石一筋40年。これから求められるのは「買う」ビジネス
本質は「売る」も「買う」も同じ。お客様の“期待を超える”接客が差別化を生む


開業当初は、もちろん順風満帆というわけにはいきませんでした。事業の流れや、運営のノウハウを掴むまでには試行錯誤もあり、資金繰りにひたすら奔走していましたね。それでも、スタート直後には大きな成果を上げることもでき、手応えを感じる一方で、ビジネスの波を乗り越えていくことの重要性など、日々の経営の中から多くの貴重な学びを得ることができました。
そして、開業当初から最も力を入れているのが、お客様への接客です。40年間「売る」仕事をしてきましたが、お客様の物を「買う」仕事も、本質は全く同じ。それは「お客様の期待をいかに超えるか」ということです。
例えば、お客様のお名前を「〇〇様」と接客中何度も心がけてお呼びすること、そして感謝の言葉を10回以上お伝えすることは、スタッフ全員で徹底しています。
この丁寧な対応そのものが、他店との絶対的な差別化につながると確信しています。ただ査定額を提示するだけでなく、お客様の心にあるモヤモヤを解消し、気持ちよくお帰りいただく。この積み重ねが、「あの店だから」「あの人だから」という信頼を生むと信じています。
また、集客においては、地域の情報誌に広告を掲載しています。数ある広告の中でも一番目立つ見開きのトップページを確保することで、地域の方々の目に留まりやすくなり、高い反応を得られています。また、Googleマップなどで寄せられる「口コミ」も非常に重視しています。ご来店いただいたお客様に丁寧な接客を心掛けることで、自然と高い評価の口コミが増え、それを見た新規のお客様がご来店くださるという、良い循環が生まれています。
おたからや本部の行動指針や教育方針は、私が理想とする考え方と、驚くほど一致しています。事業主である私の理念と、フランチャイズ本部が示す方向性が同じベクトルを向いている。だからこそ、経営判断に一切の迷いがなく、スタッフにも一貫した指導ができる。この強力な一体感こそが、私たちの成長の原動力です。
今回、社員全員でいーふらん(本部)の本社見学に伺ったのですが、これも「自分たちがこれほど立派な会社と仕事をしているんだ」ということを肌で感じてもらい、スタッフにも誇りを持ってほしかったためです。
また、スタッフ全員の意識統一や、情報共有のために、最近では社内報の発行も始めました。こうしたツールを通して、会社や私の考えを伝え、組織としての一体感をさらに高めていきたいと考えています。
私たちの仕事は、世界を繋ぐ「橋渡し役」。理念への共感が生み出す好循環。


「フランチャイズ被害者の会」のブログについて、私の考えとしては、フランチャイズは加盟すれば誰でも成功が約束される魔法の杖ではありません。本部が提供する優れた仕組みやノウハウを、いかに現場で忠実に、そして徹底的に実行できるか。やるべきことをやらずに、結果が出ないのを他人のせいにしていては、どんなビジネスも成功しないのではないでしょうか。成功の鍵は、オーナー自身の覚悟と実行力にあると考えています。
私たちの仕事は、お客様の不要なものを、世界のどこかで必要としている人へ繋ぐ「橋渡し役」です。会社のホームページでもSDGsへの取り組みを明確に掲げていますが、こうした社会貢献性の高い事業理念は、求人活動においても大きな強みになっています。給与や待遇だけでなく、仕事のやりがいや社会的な意義を求める優秀な人材が、私たちの考えに共感して集まってくれており、おかげさまで、今では会社の未来を担う人材が着実に育っていると感じています。
今後の展望としては、まずこの地域で店舗を増やしていくことを考えています。実は、2店舗目を出したとき、SVからの進言ですぐ近くにお店を出したので、正直なところ「店舗間でお客様を取り合ってしまうんじゃないか」と心配をしていました。しかし、結果は全くの逆。取り合うどころか、お互いのお店の売上がグッと伸びるという、嬉しい相乗効果があったのです。この経験から、ドミナント戦略の有効性を確信しました。今後はこの戦略を軸に、まずは7店舗体制を目指して出店を加速させます。事業の核は「人」。これからも理念に共感してくれる仲間を増やし、地域社会に貢献し、お客様からもスタッフからも誇りに思われるような企業を創り上げていきたいと思っています。
株式会社岐阜正貴
代表 井川 正行
2000年~ 呉服店 勤務
2021年~ 独立、「おたからや」に加盟
2023年〜 株式会社岐阜正貴 開業
2025年6月現在、岐阜県で3店舗経営
宝石・時計販売店勤務
2000年~
呉服店 勤務
2021年~
独立、「おたからや」に加盟
2023年〜
株式会社岐阜正貴 開業
2025年6月現在、岐阜県で3店舗経営
おたからや サピー店のURLはこちら
https://www.otakaraya-shop.jp/sappy/
おたからや カネスエ小瀬店のURLはこちら
https://www.otakaraya-shop.jp/kanesueoze/
おたからや スーパー三心さぎ山店のURLはこちら
https://www.otakaraya-shop.jp/sanshin-sagiyama/
おたからや 小瀬緑ヶ丘店のURLはこちら
https://www.otakaraya-shop.jp/oze-midorigaoka/
インタビュー日:2025/6/11
インタビュアー:株式会社いーふらん
加盟店サポート営業部 SV 高橋 優太
広告戦略本部 広報 原 七海
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データと情熱、そして『幸せ(Feliz)』を届ける店へ。50歳からの買取業挑戦

経験を力に新天地を拓く
新聞販売店主の買取業奮闘記

「おたからやだ!」~厚木で愛される買取店を築いた女性経営者~
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株式会社岐阜正貴
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