2025.05.18

「家族」のように、温かく 
人が主役のフランチャイズ経営

逆境をバネに:飲食店経営者が買取ビジネスへ舵を切るまで

自身の飲食店を持つ前は、横浜に本社を置く大手飲食グループに会社員として勤務していました。その後、独立して飲食店を2店舗経営。飲食業に情熱を注いでいましたが、コロナ禍が事業の方向性を大きく変えるきっかけとなりました。

飲食業界が受けた打撃は計り知れず、私の店も例外ではありませんでした。売上減少という厳しい現実に直面する中で、多くの同業者がコロナ融資で急場をしのぎ、将来の返済に長い年月を費やす可能性に直面している状況を見て、「自身の事業家としての歩みは、このままで良いのだろうか」と深く考えさせられました。この状況をただ乗り越えるだけでなく、未来への投資として捉え、融資を元手に新たな事業の柱を築くことを決意したのです。

様々な選択肢を検討する中で、買取ビジネスに可能性を感じました。これまでの経験で培ってきた「営業力」や「対人スキル」が活かせると考えたからです。特におたからやは、基本的にお客様にご来店いただいて査定を行う店舗型のビジネスであり、地域に根ざしたサービス展開に魅力を感じました。インターネットで情報を集め、その事業モデルやサポート体制を知るうちに、「これだ」という確信が深まり、おたからやフランチャイズへの加盟を決断しました。

「えびす庵」の流儀:安定経営とチームで築く温かい職場

加盟当初、最初に立ち上げた店舗は、幸いにも良いスタートを切ることができました。当時はまだ地域に買取店が少なかったことも追い風となり、現在もその店舗は主力として活躍してくれています。
おたからやの事業を始めた当初から、多店舗展開は常に念頭にありました。現在は4店舗を経営し、7月には5店舗目のオープンも控えています。私たちの理想は、6店舗で9~10人のスタッフ体制を築くことです。なぜ6店舗かというと、店舗運営の効率性とリスク管理のバランスを考えた結果です。例えば、1店舗1人体制ではスタッフが休むことが難しくなり、急な欠員が出た場合のリスクも大きくなります。かといって、1店舗に2人配置するのは過剰人員になりがちです。ですが、複数店舗を運営することで、例えば3店舗5人体制なら、1人欠員が出ても4人でカバーできます。6店舗9~10人体制であれば、人員配置に柔軟性が生まれ、スタッフの急な休みや退職にも対応しやすく、安定した店舗運営が可能になると考えています。これが、私たちが目指す理想の組織体制です。

出店を進める上で、当社が大切にしているのは「人」です。もちろん立地も重要ですが、それ以上に、今いるスタッフが成長し、長く活躍してくれることを最優先に考えています。スタッフの定着や成長に合わせて出店計画を進めることが、結果としてお客様へのサービス向上や安定した店舗運営に繋がるという考え方です。この方針のおかげか、これまで求人広告に頼らずとも、紹介などを通じて素晴らしい仲間を迎えることができています。

そして多店舗展開は、広告戦略においてもメリットがあります。かつて1店舗のみを運営していた頃と比較すると、複数店舗で合同のチラシを作成・配布することで、1店舗あたりの広告宣伝費を効果的に抑えることが可能になりました。これは店舗数が増えるほどスケールメリットとして実感できる部分です。
また、おたからやの事業と連携する形で、遺品整理や特殊清掃といった家財整理サービスも提供しており、「家財整理や生前整理について相談したい」といった、お住まい全体に関わるご相談も多く寄せられます。買取事業で培った査定のノウハウを活かし、片付け作業と同時に買取可能な品物を見極めることができるため、お客様にとっても利便性が高いサービスとなっています。時には、この遺品整理の現場から、そのまま出張買取のご依頼に繋がるケースもあり、事業間の良い相乗効果が生まれています。

もちろん、事業運営においては困難な時期もありました。過去には、スタッフとの信頼関係に関わる問題が起こったこともあります。また、複数スタッフの産休・育休のタイミングが重なった際には、一時的に人員の調整が必要となったことも。そういった経験もあり、私たちは、スタッフが安心してライフイベントを迎えられるよう、サポート体制を整えることを常に心がけています。
特に当社では女性スタッフが半数以上を占め、シングルマザーの方も多く活躍してくれています。10時出勤で残業が基本的に発生しない勤務体系は、子育てやプライベートとの両立を重視する方にとって、働きやすい環境となっているようです。お子さんの準備を終えてから出勤し、夕飯の支度にも間に合う。こうした働き方が、スタッフの定着にも繋がっているのかもしれません。

人材育成においては、本部が提供する「プラチナサポート」を積極的に活用しています。新人研修はもちろんのこと、定期的なロールプレイングは非常に重要だと考えています。先日も、業績が少し伸び悩んだ時期に、改めて全員のロールプレイングを実施しました。その際、SVの担当者から「皆、経験を積んで応用力は格段に上がっているけれど、一方で接客の基本がおろそかになっている部分がある」という的確なフィードバックをいただきました。これは経験豊富なスタッフにとっても、基本に立ち返る良い機会となり、「やはり定期的なロールプレイングは欠かせない」と全員で再確認。今は月1回のペースで継続し、常にサービスの質を高める努力を続けています。

そして、私たちが最も大切にしていることの一つが、スタッフとのコミュニケーションと良好な関係づくりです。事業を成長させ、お客様に最高のサービスを提供するためには、スタッフ一人ひとりが気持ちよく、意欲を持って働ける環境が不可欠だと考えています。そのために、私たちは様々な取り組みを行っています。例えば、毎月、全社員が集まる食事会を開催しています。これは単なる親睦会ではなく、部署や店舗の垣根を越えて、日頃の業務について意見交換したり、悩みを相談したりできる貴重な場となっています。
さらに半期に一度は、結婚式場などを借りて、社員だけでなく、そのご家族(お子さんや親御さん)も招待して懇親会を開くなど、少し特別なイベントも企画しております。この場では、日頃の感謝の気持ちを込めて、ボーナスを現金で手渡しするようにしています。堅苦しい式典ではなく、美味しい食事を楽しんだり、レクリエーションで盛り上がったりと、和気あいあいとした雰囲気です。加えて、福利厚生の一環として、年に一度、社員やその家族の旅行費用の一部を会社が負担する制度も設けています。こうしたイベントや制度を通じて、社員同士はもちろん、そのご家族も含めた会社全体の繋がりを深め、「えびす庵で働いていて良かった」と思ってもらえるような、温かい組織文化を育んでいきたいと考えています。風通しが良く、何でも相談しやすい雰囲気は、日々の業務におけるチームワークの向上にも繋がっていると実感しています。

事業拡大のヒント:次なるステージを目指すオーナーへ

これからおたからやフランチャイズへの加盟を検討されている新規の方へ。
このビジネスは確かに魅力的ですが、以前と比べて競争環境は厳しくなっています。もし挑戦されるのであれば、1店舗の運営に留まらず、初めから複数店舗の展開を視野に入れた事業計画を立てることをお勧めします。計画的に規模を拡大していくことで、より安定した収益基盤を築きやすくなるでしょう。
そして、既にオーナーとして活躍されている皆様へ。
もし多店舗展開を少しでも考えているのであれば、ぜひその一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。確かに、新たな店舗を立ち上げ、スタッフを雇用するには勇気が必要です。しかし、それを上回るメリットが多店舗展開にはあると、私は確信しています。

先ほどお話しした広告コストの削減や、1店舗の不調を他の店舗でカバーできるリスクヘッジ効果は、経営の安定に大きく貢献します。さらに、店舗が増えることで、より広いエリアのお客様にサービスを提供でき、事業全体の成長にも繋がります。人材育成の面でも、本部にはプラチナサポートのような頼れる制度がありますし、解決できない課題はそう多くはありません。新しい挑戦は、ご自身の成長の機会にもなるはずです。ぜひ、ポジティブに捉え、さらなる飛躍を目指していただけたら嬉しいです。

株式会社えびす庵 
代表 八木 宏樹


2009年~ 大手飲食店グループに勤務
2018年~ 飲食業で独立、起業
2020年~「おたからや」に加盟
2025年5月現在、静岡県内で4店舗経営
2009年~
大手飲食店グループに勤務

2018年~
飲食業で独立、起業

2020年~
「おたからや」に加盟

2025年5月現在、
静岡県内で4店舗経営

おたからや 広小路・西本町店のURLはこちら

https://www.otakaraya-shop.jp/hirokojinishihoncho/


インタビュー日:2025/05/02
インタビュアー:株式会社いーふらん
広告戦略本部 広報 原 七海

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