もともと私は長年サラリーマンとして、医療法人で営業職に就いていました。しかし、会社勤めでは、どうしても個人の成果が給与に直結しにくいというジレンマを感じることがあり、「自分の頑張りが正当に評価され、報酬として返ってくる環境で挑戦したい」という思いが日に日に強くなっていました。そんな時、地元の先輩であり、20年来の付き合いになる多田(現オーナー)から、「おたからやという買取ビジネスがあるんだけど、一緒にやってみないか?」と声をかけられたのが大きな転機でした。多田自身も長年コンビニエンスストアのフランチャイズ経営を手掛けていましたが、コンビニ経営特有の利益構造の中で、より大きな成果と手応えを求めて新しい事業の可能性を模索しており、この買取ビジネスに新たな活路を見出したといいます。
正直、最初は買取業界について全く知識がなく、「貴金属やブランド品の価値なんて、自分にわかるのだろうか」という大きな不安がありました。若い頃に一度だけ、ユーザーとして他の買取店で金製品を売却した経験はありましたが、その時の「買取」に対しての印象は「思ったより事務的だな」という程度。しかし、いざ自分が事業者側になるとなると、お客様に納得いただけるだけの知識や説明ができるのか、本当に未知の世界でした。
そうした不安はありましたが、一方で独立を考えるにあたり、市場の成長性は非常に重要です。リユース業界について調べてみると、当時はまさに成長期の真っ只中であり、新規参入でも十分にチャンスがあると感じました。そして、数ある買取店の中でも「おたからや」の知名度は群を抜いており、お客様からの信頼度も高い。この「おたからや」というブランド力は、未経験からスタートする私たちにとって非常に心強いものでした。「やるなら、おたからや一択だ」と、加盟を決意しました。